死を待つ親子の家

児童扶養手当の現況届を提出する時期。
アンケートも同封されていたので、思いの丈を少しはみ出すくらいに書きなぐった。
しかしこんなキチガイじみた意見など、読まずに黒ヤギさんにでも食わせてしまうだろう。

母子家庭になって10年近くが経つ。
ずーっと疑問に思ってたことなんだが、児童扶養手当、額が低すぎね?
てめぇら夫婦の勝手で離婚したくせに、税金で生活すんのかよ。と言われればごもっともだ。ぐうの音も出ない。
しかし我々だってまさか離婚するとは思っていなかった。離婚を前提に、ひとり親家庭になることを想定して子供を産んだわけではない。
でもどう考えても、手当を受給しても、一般家庭の平均年収の半分以下だ。
たとえ私が正社員でバリバリ働けたとして、そうなると所得の関係から手当は受給できなくなる。
一般家庭(両親が揃っている家庭)で母親が働きに出なくても子供を養える程度の収入を得られる仕事に就いたとしよう。そういった仕事はおそらく残業などもあり、ひとりで子供の世話をしながら仕事をするとなると厳しいものがある気がする。
だから私は今、確実に定時であがれるパートに就いている。

これは私の稼ぎが悪い、能力が低いことが問題なのか。
子供ひとりを抱える平均的な世帯年収か510万円。私ひとりでその金額を稼ぐことができる能力がない。それがいけないことなのか。
今の我が家の世帯年収は、手当を入れても300万円にも及ばない。地方格差は多少あれど、地方ゆえに車が必須になる。
その状況下で家賃、光熱費を支払い、車のローン、食費など、諸々をまかない、娯楽もない生活を強いられるのは、自己責任と一蹴されて終わり。果たしてほんとうにそうなのか。
そうなんだろうな。この現状を見る限りは。

何もかも精神論で一喝される日本。
我慢しろ、もっとやる気を出せ、本気をだせ。
精神論をいくら語ったところで、肉体も時間も有限ではないのだ。

この声もきっと何かを動かす力もない。活動するほどの気力も体力も、日常生活をこなすだけで精一杯だ。
ささやかな趣味に興じることすら、批難されるのだろうか。
ひとり親家庭とうのは、そういった立場を弁えて生きなければならない種族なのか。