あと半月で職場が潰れるはなし
つい三時間前の話だ。
上司が職場に現れ、重たい雰囲気で口を開いた。
もうその空気でなんとなく身構えていたが、
来月の15日でこの店を閉める
ああ、やっぱりか。
実は私、このブログではここまで一切職業に関して触れてこなかったが、某コンビニの店長をやっている。
聞いたことがある人もいるだろうが、コンビニには直営店とオーナー店の二種類の経営形態がある。
超ざっくり説明すると直営店は本部が運営しており、オーナー店は簡単に言うと本部からお店を借りて運営している。
私が働いている店舗は直営店なので、店長といえど雇われ店長だ。経営などの責任もなく、まあなんかあった時の人柱的な存在でもあるが、のらりくらり自由にやってきたわけだ。
大まかな仕事は、出勤簿を総務課に提出するために作成したり、主だった発注をしたり、あとまあ・・・なんだろ。あれ、ほとんど店長らしい仕事してないわ。
このブログを一度でも読んだことがある人はお察しだろうが、私はADHDと双極性障害を患っており、そんな人間が店長などというめんどうな役割を10年近くやってこられたのも、ほかの従業員の理解あってのものだ。
従業員とのエピソードや関係性は長くなるのでいつかの機会にまた。
とにかく、あと半月もすれば今の職場がなくなってしまうのだ。
こんな注意力散漫、朝起きられない、感覚過敏によるストレス負荷・・・など、およそ一般的な職場では通用しないであろう人間がだ。
いくら会社内のほかの店舗や工場などへ移動させてくれるといっても、
新しい人間関係の中でやっていける気がしねぇ!!
という不安で今いっぱいなのだ。
ほんんとうに、この店舗だからこそ成り立っていたのよ、私は。この店舗だからこそ、働いてこられた。かろうじて収入を得て生活してこられた。
なのに、どうすんだよ。
もう13年勤めてた。以前の店長が急に逃亡し、引き継ぎもなしに店長なんてめんどうで責任の重みもぐんと上がる役割をしながら続けてこられたのは、間違いなくこのぬるま湯のような環境下だからなんだよ。
13年もぬるま湯でなんとか有休をとりつつも働いてこられた私が、ほかの職場で通用するわけがない。
今ですら心療内科から処方されている、短期向精神薬(頓服)を飲みつつ、なんとかその日その日をやりすごすことだけで精一杯だったのに・・・。
これ、一見するとただの甘えじゃん、次の就労先が用意されてるだけマシだろ。と思われるかもしれない。いやほんとうにごもっともなんだけど、かなりぬるいんだわ。今の職場。
なんかほかの職場環境でよく聞く、人間関係の問題もなく、全員くまなくオタクだし(なぜかオタクが集まる磁場でもあるのかと思うくらい)なにより他人に深入りしない居心地の良さがあった。
そして精神疾患にも理解があった。
だから休み休み仕事をすることも許されていた。
それでも薬は手放せなかったし、繁忙期にぶっ倒れて救急車で搬送されたこともあった。
限界を察し、11日間有給休暇をとることに、誰も嫌な顔をしなかった(本音はどうか知らんが)
給料は安いが、私にはフルタイムで働くことはここでしか無理だと思っていた。
そしてそんな好都合な職場が終わるタイムリミットがあと半月しかない。
転職しようにも、こちとらもう36歳。
なんのスキルも資格もない。おまけに発達障害と精神疾患持ちだ。そんな36歳を雇いたい会社なんてあるのか。私が人事なら願い下げだ。
障害者雇用も考えた。
だがこのクソ田舎ではその働き口も限られているし、なにより今よりも給料が下がったらまじで生活できない。
しかし、障害者年金を受給できるほど、私の疾患は重くはないらしい(以前心療内科の担当医に相談したら、無理だと言われた)
健常者でもなければ障害者なのに、福祉にあやかる権利もない。中途半端な存在なのである。
もうこれ、どうやって生きていけばいいのよ。
そこまで重症じゃないし、かろうじて働けるなら健常者組としてなんとか頑張って~と、福祉から弾かれているようなもんだ。
健常者が舗装された道を走っているなら、私はオフロードを健常者と同じ距離とタイムでゴールすることを社会から求められているということになる。
あきらかにアンフェアじゃん。
このグレーゾーン生きづらい問題は今に始まったことではないけど、もうほんとにね、職場が変わるという現実を前に、改めて実感させられたね。
受け皿がないんだよ。
自分でどうにかこうにか模索して、薬で一時的にしのいで、オフロードでも健常者と同じスピードで走れるようフルパワー全速力で走るしかないよね。
瞬足でも履いてコーナーを駆け抜けてやりたい。そんなチートアイテムが欲しいとすら思ってしまう(実際瞬足にそこまでの効果があるのかはわからないが)
なんだろうな。
「オフロードの人はゆっくりでいいんで、自分のペースで走ってくださいね~。あ、給水ポイントも多めに用意してあるので」
ぐらいの配慮がさ、ほしいわけ。
もうこれもどうせ甘えだとか言われるんでしょうけど。
理解されることにも諦めかけてるから、必死で人間のふりをして社会に溶け込んでるよ、毎日。
それがどんなに重労働か。
飛雄馬の養成ギプスくらい負荷だし、意味のない鍛錬だよ。
人間のふりして社会になんとか溶け込んで、その負荷でさらに病気が悪化して・・・。
なんか仕事の話とだいぶかけ離れてしまった。
さっきこれ読んで、ほんとうにそのとおりだなと思った。
社会に適応できないからこんなに辛いんだ。
私も「うるせぇ!社会が私にあわせろや!」くらいの気持ちで生きたい(このブログではそこまで言ってない)
社会にあわせず金がほしい。