おけけパワー中島はサンバを踊る

出遅れた感はあるが一瞬にしてネット内での話題をかっさらった「おけけパワー中島」(以下 おパ島)について私にも語らせてほしい。

 

出自は某氏がTwitterピクシブに投稿した同人女のリアルな様子を描いた漫画だ。

https://twitter.com/sanada_jp/status/1269465337675698176exit

 

このブログにたどり着いた人ならもう「おパ島」が何者かをわかっていると思うので割愛する。

 

ここからは私が実際に自ジャンルで遭遇したことのある「おパ島」の話だ。

 

私は今のジャンルに約二年ほどハマっている。

そもそものきっかけは原作漫画が期間限定で無料公開されたからだ。そして同じ時期に私と同じような理由でジャンル内の人口が一気に増加した。

おパ島もそのひとりだった。

 

そもそもなぜ私が彼女のことを「おパ島」だ!と思ったかと言うと、彼女には次のような特徴があったからだ。

 

・本人も言っていたが「鉄は熱いうちに打て」という、熱を上げたら冷めないうちに創作する。つまり勢いがある。猪突猛進型だ。

・とにかく明るい。

・気軽にジャンル内の大手に絡んでいく。

・おけけパワー中島という下品だがインパクトの強いネタに関してのセンスはある。

・活発的で多趣味。

 

以上が私が自ジャンルで遭遇した「おパ島」だ。

上記した通り、彼女は原作?のおパ島のように、相手が神と称されるような作家だろうがなんだろうが、機が熟すまで距離をとるようなことはしない。気になった人には躊躇わずに話しかける。彼女にとって対話はまるで呼吸かと思えるほど、ナチュラルに絡んでいく。むしろこちらが見ていてヒヤヒヤしてしまうほどだ。

話しかけることを躊躇する理由に「迷惑じゃないだろうか」「嫌われたりしないだろうか」というような懸念が一切ない(ように見えた)

 

そしておパ島は底抜けに明るい。

もう毎日がサンバカーニバルだ。

1ツイートに1ブブゼラでも鳴らしているような具合だ。

とにかく思いついたことは無濾過でツイートしているように見えたが、ネガティブなことはほとんど呟かない。

もう毎日が楽しくて、楽しいことに忙しくて仕方がない様子だった。

そして、おパ島はもしや三人くらいいるんじゃね?と思ってしまうくらい多動だった。

仕事を掛け持ちしつつも週に二回、飲みに行き、その上新刊を二冊、三冊出していたのだ。CLAMP方式で複数人いると考えたほうが安心できるくらいに、私はおパ島が恐ろしくなった。

それ以前に呟くたびにブブゼラが聞こえてきそうなツイートを見るのも疲れていた。

だって毎日窓の外からサンバのリズムが聞こえてきたらさすがに「うるせぇ今何時だと思ってんだ!」と頭を抱えたくなる。そういった毎日毎日サンバなツイートを好意的に捉えていた人が多かったが、私は無理だった。ぶっちゃけ「あ、この人苦手だわ」と気づいた。見ている人を元気にするかゲッソリさせるかの、どちらかだろう。私はサンバカーニバルは年に一回でいいや、と思った。

 

さて私が彼女を「おパ島」のようだと思ったことにはもう一つの出来事がある。

おパ島はとにかく自分が楽しいと思えることに貪欲なように見えた。なので新しいコンテンツにも敏感だ。そしてすぐハマる。

いわゆるイナゴである。

そうしておパ島はジャンルを掛け持ちした。

都内オンリーに加え地方オンリーと二週間で三つのオンリーにサークル参加しようとしていた。もちろんそれぞれ新刊を携えて。

もう狂気だと思った。どうか最低でも二人いることにしてほしいと願った。単独による行動だと考えると、こっちの気が狂いそうになった。

 

異常な行動力と尽きない体力とアイディア。

それが私が自ジャンルで遭遇した「おパ島」だった。

臆することなど微塵も感じさせず、自分が良いと思った作家には躊躇の垣根を軽々と飛び越えて話しかけ、オフ会には積極的に参加するフットワークの軽さを持ち、下品なネタのセンスは抜群で、楽しそうなものへの好奇心が尽きない。考えるより行動する。おまえ明日にでも死ぬのか?と生き急いでいるようにも見えなくはなかった。

 

そうして界隈で大手作家との繋がりも築き上げ、新しいジャンルにも素早く飛びつき反復横跳び状態で活動していたおパ島だったが、新規参入したジャンルで事故を起こし消えた。

一瞬だった。

あれだけ毎日、毎ツイート、サンバを踊っていたおパ島だったが、事故を指摘されてから消えるまでは早かった。これも彼女の瞬発的な行動力の賜物だろうか。ちなみに事故処理対応の悪さにかなり批判的な声が上がっていた。手も早ければ足も早かった。

 

これが私が「おけけパワー中島」の存在を知った時に一瞬で脳裏に浮かんだ自ジャンルにいた「おパ島」だ。

作中のおパ島とは少し違っているかもしれないが、私は彼女のような人間を目の当たりにしたのが初めてだったので、多くの人が「おパ島」というネーミングがしっくりきたと言っているのを聞いて、こんな人が他にも多数観測されているのかと驚いた。

そしておパ島のサジェストで「ツイステ」が出てくることに妙に納得してしまったのも、私の知るおパ島もそうして旬ジャンルに飛びついていたからだ。

 

私の知る「おパ島」とみなさんの頭に浮かんだ「おパ島」は、もしかすると同一人物かもしれない。そしていつかあなたのジャンルにも現れるかもしれない。

TLでブブゼラが聞こえたら、それは私が遭遇した「おパ島」かもしれない。